ポール・ロケ

[所属] マサチューセッツ工科大学(MIT)比較メディア・スタディーズ 准教授

人文科学の立場から日本の没入型メディアを研究。初期の研究 Ambient Media: Japanese Atmospheres of Self (Minnesota University Press, 2016)とでは、アンビエント・メディア(音 楽/文学/映像)を研究対象とし、視聴者を取り巻く個人的雰囲気・空気について、現代日 本の新自由主義的である癒し文化に即して分析・考察した。最新の著作 The Immersive Enclosure: Virtual Reality in Japan (Columbia University Press 2022)では、VR(バーチャ ル・リアリティ、仮想現実)、AR(拡張現実)などの没入型メディアの日常生活に対する影響に焦点をあてて研究を進めている。(日本メディア学会の討論者情報からの引用)

 

[著書、発表論文](英語)

The Immersive Enclosure: Virtual Reality in Japan [没入的囲い込み:日本のヴァーチャル・リアリティ] (コロンビア大学出版、2022年)

Ambient Media: Japanese Atmospheres of Self [アンビエント・メディア:日本に於ける自己を創り出す空気](ミネソタ大学出版、2016年)

“From Animation to Augmentation: Dennō Coil and the Composited Self” [アニメションから拡張へ:『電脳コイル』と複合される自己],  Animation 11.3 (November 2016): 228-45

“A Blue Cat on the Galactic Railroad: Anime and Cosmic Subjectivity” [銀河鉄道の青猫:アニメと宇宙的主体性], Representations 128 (Fall 2014): 124-58

“Carbon as Creation: Tsuji Naoyuki’s Charcoal Anime” [創造としての炭素:辻直之の木炭アニメ], Mechademia 9 (2014): 63-75

“Ambient Landscapes from Brian Eno to Tetsu Inoue” [ブライアン・イーノからテツ・イノウエまでのアンビエント風景],  Journal of Popular Music Studies 21.4 (2009): 364-383

“Ambient Literature and the Aesthetics of Calm: Mood Regulation in Contemporary Japanese Fiction” [アンビエント文学と冷静の美学:現代日本文学における気分制御],  Journal of Japanese Studies 35.1 (Winter 2009): 87-111

“Reencountering Lee Ufan” [李禹煥との再会], Octopus: A Visual Studies Journal Vol. 3: Import/Export (Fall 2007): 85-98

など。

 

[略歴]

2012年 カリフォルニア大学バークレー校東アジア言語・文化学部日本文化・映画研究専門課程博士課程修了

2012-2015年 スタンフォード大学 アンドリュー・W・メロン財団人文科学 特別研究員

2015-2016年 ブラウン大学 現代文化・メディア学部国際メディア・映画研究 特別研究員

2016-2018年 マサチューセッツ工科大学 助教授

2018年-現在 マサチューセッツ工科大学 准教授